コロナ収束まで、お家時間を少しでも楽めますように。
映画好きな素人のおしゃべりに、お付き合いください。
皆様がひとつでも観たい映画が見つかれば嬉しいです。
では、そろそろ夕暮れになりましたので始めましょう
今宵のテーマは「旅行気分」
映画に携わる、クリエイターさんたちに敬意を表しながらというスタンスで進めたいと思っています。
で、1回目は「お家で旅行気分が楽しめる映画の紹介」でやってみようかと。
こういう状況の中でお家で映画というのは、ぴったりのテーマだと思います。
考えてみたんですけれども、自分は映画を見るときにあまり場所を意識してないんですよ。なぜかって言うと僕は海外旅行をしたことがないんで、海外の場所は別世界みたいな感じなんです。
そういうのもあって、「旅行気分が味わえる映画」というのは具体的にぱっと思いつかなかったんです。
映画ってすごいなと思うのは、行ったことはないのに、こんなふうにして暮らしてるんだとかね、こんな景色を見ながら毎日生活しているのか、みたいなことが映像でわかるっていうのが面白い。
Eくん
年間 120本以上を劇場で鑑賞する豪傑。好きな作品はポール・バーホーヘン監督「ロボコップ(1987)」。期待の若者。
夕暮係
小学校3年生、「黒ひげ大旋風(1968)」劇場デビュー。照明が消え、気分が悪くなり退場。初鑑賞は約3分。忘却能力に長けた昔人。
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 映画の旅は冬のボストンから
ひとつはロードムービー系かなって思ったんです。それと題名に地名が入ってる映画。
地名が入ってる映画だと、例えば「マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016)」。これはまさしくマンチェスター・バイ・ザ・シーって言う地名なんです。海のそばのマンチェスターかと思っていたらそうじゃなくてそういう地名なんですね。
これはボストンにある小さな港町です。
ベン・アフレックの弟さんが主役で‥。
あー、ベン・アフの。
ケイシー・アフレックさんが主役で、アカデミー主演男優賞(2017年)を獲っちゃったんです。
その後で気になって観たんですけれどもね。
傷ついた人が再生をしていく話で、冬のボストンです。雪景色。
主役のケイシーのお兄さんが亡くなってその子供を引き受けるっていう、それは遺言でね。それでこの港町に来るんですけれども、傷ついた過去があって、その子供と一緒に再生していく、復活していくと言う話と、冬を乗り越えて春になっていく町の背景が重なって、なかなかうまく作っている作品でした。
マンチェスター・バイ・ザ・シー
アメリカ・ボストン郊外でアパートの便利屋として働くリー( ケイシー・アフレック)の兄ジョー(カイル・チャンドラー)の突然の死により、 甥(ルーカス・ヘッジズ)の後見人となる。甥と暮らしながら過去の悲劇と向き合っていく。 世界各国で映画賞を総なめ。アカデミー賞主演男優賞、脚本賞を受賞。
ロードムービーといえば、やっぱり寅さん
僕はどっちかっていうと自分が住んでる地域や行ったことがある場所が出てくると、旅行気分が味わえるんです。
例えば「男はつらいよ」をあげたんですけれども。
「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎(1981)」は、大阪が出てきます。通天閣は毎日僕が行っていて、ああいうところが出てくると、旅行してる気分になるんです。
ヒロインは松坂慶子でしたか。天王寺あたりに泊まってました?
劇中では新世界の辺を寅さんがぶらぶらしていました。僕は新世界によく行くんです。地下鉄の恵美須町5番出口だったか、ちょうどクライマックスで寅さんが出て来て。「すごい!出入りしてる」
今で言うアニメの聖地巡礼とか。それに似たような、劇中のキャラクターが知っている場所にいるみたいで、楽しいですね。寅さんがいたら、そこに行ってみたいと思いますし、ちょっとした楽しみ方ですね。遠くだったら「男はつらいよ 寅次郎物語(1987)」で、和歌山が出てくるんです。
僕がよく利用していたのが和歌山駅です。たまたま行った場所とか、和歌山の昔リゾート地で栄えていた土地(和歌浦)。
「あー、こういう所に行ってるんだ」と。
伊勢も舞台になっている。船に乗って島に渡る。すまけいさんが船長でした。子供を連れて。
お母さんを探しに行く話ですね。
東京を出発して大阪に着いて、探して、探して、和歌山へ行って、奈良も行って桜の名所の吉野へ行って。あそこは吉野の有名なお寺ですね(金峯山寺)、伊勢へ行く。
まさしくロードムービーですよね。
あんなに転々と移動するのは「寅さん」の中では珍しい。
記憶に残っているのは、僕が松山営業所に勤務をしていたことがあって。
「男はつらいよ 寅次郎と殿様(1977)」ですね。
大洲ね。
僕は大学は愛媛だったんですよ。住んでた松山は出てこなかったんですけれども。
松山からJRで、ずっと南下すると、途中で分岐するんですよね。まっすぐ行くと宇和島へ行って、九州よりに西へ行くと八幡浜へ行く。この分岐点に大洲の城下町がある。電車からも大洲城がチラッと見えたり。知っている街が出てくる。
寅さんて殿様とか大学の先生とか、ちょっと浮世離れしている人と仲良くなってとても気に入られる。
画家とかもね。
世間と離れてるような人に気に入られますよね。
他に岡山も記憶にあります。さくらの旦那さんのお父さん役が志村喬で、その奥さんが亡くなってお葬式に。(「男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971)」)
お寺に住み着いちゃうんですよね。
寅さんってお葬式とか結婚式で、しでかす。
ちょっと不謹慎ですよね。
やっぱり寅さんと言えば柴又。まだ柴又には行ったことないですけれど、「寅さん」を観るたびに行ってみたい、旅行気分というか。
駅のホームがいいよね。
今は駅を出たところに、石像ができてるんですよね。
「寅さん」を観ると日本を身近に感じて、旅行気分も味わえますね。海外物より「寅さん」の方が旅行気分が味わえます。
僕も行ったことがないんですよ。柴又の駅に行きたいなぁと思います。さくらが寅さんを見送る時に、こっそりお小遣いを渡してね。
寅さんミュージアムがあるみたいで、行ってみたいんですけど。
この調子だと、「寅さん」だけで終わってしまいそうですね。
あれだけ作品がありますからね。「寅さんの歩いた日本」という本があるそうです。劇中に出てくる観光地とか、欲しいなぁと思いながら‥。
それはファンは欲しいかもしれないですね。全部で、50作品ですよね。リリーが出てくるのがリメイク?
特別編集ですね。
「男はつらいよ ハイビスカスの花 特別篇(1997)」。
桑田佳祐が歌ってる?
桑田佳祐が歌っているのは最後の50作品目(「男はつらいよ お帰り 寅さん」(2019))の方。こちらは八代亜紀が歌っていましたね。
神戸に来てくれた時は震災の時で。
48作目、渥美清さん最後の作品です。
「男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995)」。
あの時は身体をかなり悪くされてて、劇中でも座っているシーンが多い。
奄美大島に行っていて。リリーが出てきますよね。
あのままリリーと暮らすのかなあと思ったりしました。
神戸はああいう出方をするんだなぁ。
鹿児島がメインでしたね。最初と最後に当時の兵庫が出てきて、冒頭で寅さんがテレビに映ってて、さくらが「あれお兄ちゃんよ」みたいな。寅さんはボランティアをしていて。
当時の時代の状況を反映していて、すごいなぁと思いましたね。
1番遠いのは知床かな。
「男はつらいよ 知床慕情(1987)」ですね。
獣医さんか、お医者さん役で、高倉健?じゃなかった、三船敏郎ですね。
ぶきっちょな男を演じていて。
でも馬が合うというかね。不思議にね。
北海道は結構出てきますね。網走とか。リリーと出会ったのもそこらへんだったと。(「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」(1973))
そう、港のところで。
もうあれやね、Eさんはコンプリートしちゃってるんやね。
一応全作観ましたけど、一気に観たんで、もう内容なんかあやふやですね。恥ずかしながら。
大学卒業直前に毎日のように観ていました。特にすることもなかったんで。
それは楽しいなあ。
卒業旅行の代わりですね。
まさしくお家で旅行気分ですね。
毎回、日本各地いろんなところに行けて。一番ふさわしいかもです、日本人に。
男はつらいよ 浪速の恋の寅次郎
第27作。寅次郎(渥美清)は、芸者浜田ふみ(松坂慶子)と知り合う。石切神社、生駒山の宝山寺、通天閣、長崎対馬がロケ地。
男はつらいよ 寅次郎物語
第39作。寅次郎は少年秀吉のために一緒に母親探しの旅に出る。マドンナは秋吉久美子。
男はつらいよ 寅次郎と殿様
第19作。寅次郎は、愛媛県大洲で伊予の殿様・藤堂久宗(嵐寛壽郎)と知り合う。マドンナは真野響子。
男はつらいよ 寅次郎恋歌
第8作。さくらと博は危篤の母を看取るため、岡山高梁へと出向くと寅次郎と再会する。マドンナは池内淳子。
男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇
リリー(浅丘ルリ子)が入院し寅次郎は那覇へ向かう。退院後、二人は家を借り同棲を始める。第25作のリマスター版。
男はつらいよ お帰り 寅さん
第50作。満男(吉岡秀隆)は、中学三年生の娘と暮らす。妻の法要で毋・さくら(倍賞千恵子)、父(前田吟)たちと寅次郎(渥美清)との日々を思い出す。
男はつらいよ 寅次郎紅の花
第48作。満男(吉岡秀隆)は、泉(後藤久美子)の結婚に失意し、奄美大島を訪れると寅次郎に再会する。
男はつらいよ 知床慕情
第38作。寅次郎は北海道知床で、獣医・上野順吉(三船敏郎)と出会い、意気投合して居候することになる。マドンナは竹下景子。
男はつらいよ 寅次郎忘れな草
第11作。寅次郎は北海道網走で、旅回りの歌手・リリーこと松岡清子(浅丘ルリ子)と出会う。寅次郎は堅気になろうと酪農の手伝う。
舞台は大阪、そしてアメリカへ
「ブラックレイン(1989)」、「ウルヴァリン: SAMURAI(2013)」、「ジョゼと虎と魚たち(2020)」これは日本が舞台で、自分に縁のある所といいますか。「ブラックレイン」と「ジョゼと虎の魚たち」は大阪が舞台で、「ジョゼ」は‥。
これはどっちの方?
アニメの方なんですよ。リストに書いた後で気づいたんですけど、まだお家で楽しめないかも。
コンテンツ配信はこれからですね。
大阪が舞台で自分になじみのある場所が出てきたので、やっぱ旅行と言うと大袈裟かもしれないですけどぱっと思いついた。「ウルヴァリン:SAMURAI」はこれは愛媛で、ロケをやってたみたいで(今治市)。舞台は広島と東京なんですけど。
なんか新幹線の屋根の上に乗ってたよね。日本をしゃぶりつくしてるようで、面白いね。
「プロジェクトV(2020)」は最近5月に映画館で見て、公開したばっかりで家でまだ観れないみたいです。イギリスとかアフリカとかドバイが舞台になっていて、いろんなところで活躍するので、選んだんです。
旅行気分で思い出したのが「ノマドランド(2021)」これもつい最近映画館で観たばかりで。
アカデミー賞の時は間違いなく話題になりそうでした。
あれと「ミナリ(2021)」が作品賞かって言ってましたけど。
「ノマド」は現地の人と撮影してたらしいね。
本当に家を持たないノマド=遊牧民の人たちと主演のフランシス・マクドーマンドが実際に触れ合っているところを撮影していて、脚本があってないようなものなんですよ。
監督は?
クロエ・ジャオです。
アメリカ中を移動するんですか。
えーと、僕も詳しくないんですけど、アメリカ西部みたいです(ネバダ州、アリゾナ州、サウスダコタ州)。行ったことないんでぴんとこないんですけど、ただすごくすごいきれいでした。マクドーマンドが夕焼けの荒野を歩いているのが絵になってるんですよ。それがすごいんです。国立公園(バッドランズ国立公園)とかいろんなところでバイトとかをして暮らしていくんですけど。まさにあれこそロードムービーです。
ロードムービーで最初に思ったのは、古いですけども「ミッドナイト・ラン(1988)」なんです。
ロバート・デ・ニーロともう1人の方(チャールズ・グローディン)と。
相手の方って今年亡くなられたんです。つい最近ね。
あれは面白いですよね。川で落ちたりとか。
ヘリコプターで襲われたりね。
ロバート・デニーロが飛行機で送ろうとしたら、飛行機がダメだって。結局あれは嘘だったんでしたっけ。
そうそう最後にね。「実はね」っていうのがあるんだけど。あれはアメリカを横断する話。ニューヨークに財務の事務所があって、そこから証人をロスまで引っ張って来る。
僕はあまりアメリカの映画を見て地名はわかっても位置関係がわかってなくて。
途中はどこかは全然わからないですけど。飛行機を乗りかけて止めて、電車とかバスで。(ニューヨーク→アムトラック鉄道でシカゴ→ロサンジェルス)
途中で奥さんに会いに行ったりして。
そうそう、二人の関係も最初は嫌いや嫌いや言ってたのにね。この映画は楽しいしね。脚本がよくできてるし、セリフがすごく面白くて、マフィアの手下で悪役なんだけども愛嬌があって憎めない感じで。
やっぱ、シリアスな作品じゃなくて楽しんで観れますよね。
ボスから手下がみそカスに言われてたけどね。
最後に空港でボスを捕らえるシーンで、警官たちと協力して包囲して、てんやわんやの大騒ぎなって楽しかったです。懐かしい「ミッドナイト・ラン」。
「ミッドナイト・ランナー(2017)」っていうのもある。こっちは韓国映画。これは警察学校で警察官になるための訓練を受けている2人の話です。どっちの作品もすごく楽しいです。おすすめです。
ブラックレイン
リドリー・スコット監督。ニューヨーク市警察本部捜査課の刑事ニック・コンクリン(マイケル・ダグラス)が日本のヤクザと戦う。
ウルヴァリン: SAMURAI
ローガン(ヒュー・ジャックマン)は長崎で助けた青年将校 矢志田市朗(真田広之)に招かれて日本を訪れる。そして、ヤクザと闘うことになる。
ジョゼと虎と魚たち(アニメ版)
原作は田辺聖子。海洋生物学を学ぶ大学生恒夫は、坂道で車椅子の女性ジョゼを助ける。留学費用のためにジョゼの相手をするアルバイトを始め、次第に距離を縮めていく。
プロジェクトV
トン・ウンテン(ジャッキー・チェン)は、国際特殊護衛部隊「ヴァンガード」の最高司令官。誘拐事件を解決するため、アフリカ、中東、ドバイで活躍する。
ノマドランド
ノンフィクション「ノマド: 漂流する高齢労働者たち」が原作。ファーン(フランシス・マクドーマンド)はネバダ州で臨時教員をやっていたが、工場閉鎖のあおりで家を手放す。自家用車に家財道具を積み、日雇職を求めて全米各地を流浪する旅に出る。
ミナリ
韓国系の移民、ジェイコブ・イ(スティーヴン・ユァン)は妻(モニカ)と子供アンとデビッド連れてアーカンソー州へと移住。ジェイコブは農地を開拓し大農場主になるのが夢。モニカの母(スンジャ)も一家と同居することになる。
ミッドナイト・ラン
マーティン・ブレスト監督。賞金稼ぎのジャック・ウォルシュ(ロバート・デ・ニーロ)は被告人の会計士(チャールズ・グローディン)を公判までに連れてくるロードムービー。
ミッドナイト・ランナー
行動派ギジュン(パク・ソジュン)と頭脳派ヒヨル(カン・ハヌル)は、警察大学の学生。2人は女性の拉致事件を目撃、独自に捜査を開始ずる。後に日本のドラマ「未満警察 ミッドナイトランナー」としてリメイクされた。
脱線して、西部劇の話へ
夕暮さんのリストで見ると、「シェーン(1953)」(ワイオミング州)はいまだに観たことないですね。西部劇はセルジオ・レオーネのしか見たことがないです。
そっちはマカロニ・ウエスタンですね。右に撃っても左の人が倒れる映画。
そんな扱いやったんですか、純粋の西部劇と違いがよくわかってないですけど。
西部劇はジョン・フォード監督とかね。ジョン・ウェインが出てたりね。
作風とかは違いますか?
西部劇はインディアンが悪者だったりとか。今だったらよくない設定ですけど、最後は騎兵隊が駆けつけてくるとかね。
「荒野の七人(1960)」とかは見たことあるんですけども、主人公はヒーロー然としていて正義の味方みたいなんですけども、クリント・イーストウッドとかセルジオ・レオーネ監督が描く登場人物を見ると、アウトローな気がして描き方の違いがあるのかなぁと思ったりして。
面白い指摘だと思うんですけども。「荒野の七人」の元は黒澤明の「七人の侍(1954)」ですよね。セルシオ・レオーネの「荒野の用心棒(1964)」は黒澤明の「用心棒(1961)」。イタリアで作ったものとアメリカで作ったものがこうやって変わってくるってのが面白くて。ジョン・スタージェス監督が「荒野の七人」を撮った時は「七人の侍」をアメリカで撮りたかったというのがすごくよくわかりますよ。(テキサス州)
登場シーンがみんなかっこいいよね。あそこにチャールズ・ブロンソンが出てきてね。
スティーブ・マックイーンとか
志村喬の役がユル・ブリンナー。そこら辺が良い演出でしたね。イタリアのマカロニウエスタンはどちらかっていうと一匹狼で、一匹狼同士が最後に決闘したりね。右に撃って、左に当たるっていうのは、ジュリアーノ・ジェンマですね。
あの人の映画は、「荒野の1ドル銀貨(1965)」でしたっけ。(アイダホ州)
鐘を狙って、跳ね返ってこっち側の人に弾が当たる(「夕陽の用心棒1965)」テキサス州)。
そんなアホなみたいな。
シェーン
シェーン(アラン・ラッド)はワイオミングの高原に流れ着く。少年ジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)と親交を深め、敵対する牧童一味と対決することになる。西部劇史上、第3位という早撃ち(0.7秒)が見られる。
荒野の七人
ジョン・スタージェス監督。僅かな報酬で雇われた7人のガンマン達が、村人と一緒に、カルベラ一味を迎え撃つ。ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ロバート・ヴォーン、ジェームズ・コバーン。音楽はエルマー・バーンスタイン。
荒野の1ドル銀貨
ゲイリー・オハラ(ジュリアーノ・ジェンマ)は南北戦争後、西部で一旗揚げようと、1ドル銀貨をお守りにして、イエローストーンにやってくる。
夕陽の用心棒
クリスマス間近のテキサスの街、ベンソン一味を返り討ちにしたリンゴー(ジュリアーノ・ジェンマ)がブタ箱に入っていた。
アメリカンニューシネマは、ロードムービー
でもまあエンターテインメントなんでね。ありっちゃありですね。クリント・イーストウッドはあそこからアメリカへ行ってね。
そうですね。あれがきっかけで、「ダーティー・ハリー(1971)」(サンフランシスコ)とか。
あれも今は撮れない設定ですね。あんな警官いないですし。
まさにアメリカンニューシネマの時代です。アメリカンニューシネマで思い出したんですけど、ロードムービーで「スケアクロウ(1973)」って観ました?
はい。
アル・パチーノと‥(ジーン・ハックマン)、あれはなんで二人で旅をするんでしたっけ。(ピッツバーグからデトロイトへ)別れた奥さん(ペネロープ・アレン)に会いに行くんでしたっけ。二人が出会ったきっかけとか全然覚えてないです。
70年代になったら、主役然とした人ではなくて、ごく普通の人が主役になっていくね。ダスティン・ホフマンが出てきたりとか。
「卒業(1967)」が好きなんです。
良かったですよね。
旅行気分と全然関係のない話ですけど、アン・バンクロフトに誘惑されてダスティン・ホフマンがホテルに部屋を取らされてね。(カリフォルニア州)
「ハンガーを取って」って言われて、ダスティン・ホフマンが「木のにしますか?金のにしますか?」って訊くんです。
(笑)
あれね。原作もそのままなんですよ。
そうなんですか。
で、名シーンが最後にあって
式場のシーン。ダスティン・ホフマンと言えば、「卒業」は好きなんですけど、「真夜中のカウボーイ(1969)」。あれもロードムービーではないですけど、田舎の青年のジョン・ボイドが「都会に行くぞ」って。あれは、ニューヨークでしたっけ。街並みとか見てると、ザ・アメリカって感じで面白いと思うんですけど。旅行気分とは違うかな。
でも印象に残ってます。最終的に都会に出て、暖かいところへ、南部(フロリダ州)に行こうって、結構移動してますよね。
南に憧れるって、よくありますね。えーっと、あれなんだったかな。「17歳の‥」。 タイトル忘れちゃったな(「17歳のカルテ(1999)」)。
どういう映画ですか。
精神病棟で女の子ばっかりの病棟。ストレス障害みたいな子が収容されていて、それも最後はねそこを抜け出して、南へ行こうって、
すごく気になりますね。
ダーティー・ハリー
ドン・シーゲル監督。サンフランシスコ市警察本部捜査課のハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)が連続殺人犯を追い詰める。
スケアクロウ
ジェリー・シャッツバーグ監督。刑期を終えたマックス・ミラン(ジーン・ハックマン)は洗車屋を始めるためにピッツバーグへ、フランシス・ライオネル(アル・パチーノ)は子どもに会うためにデトロイトへ。ヒッチハイクの途中で二人が出会う。
卒業
マイク・ニコルズ監督。ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は、卒業後カリフォルニア州南部へ帰郷。卒業記念パーティーで、父親のビジネスパートナーの妻ミセス・ロビンソン(アン・バンクロフト)と再会し、彼女から思わぬ誘惑を受ける。同じ頃に両親の勧めで幼なじみのエレーン・ロビンソン(キャサリン・ロス)とデートする。楽曲はサイモン&ガーファンクル。
真夜中のカウボーイ
ジョン・シュレシンジャー監督。テキサスからニューヨークに出てきたジョー(ジョン・ヴォイト)はスラム街に住むラッツォ(ダスティン・ホフマン)に出会い廃墟ビルで共同生活を始める。病魔に冒されていたラッツォは暖かなフロリダへ行きたいと言う。
17歳のカルテ
原作は「思春期病棟の少女たち」。境界性人格障害で精神病院に送られたスザンナ(ウィノナ・ライダー)は、様々な問題を抱える同年代の少女たちやリサ(アンジェリーナ・ジョリー)と出会う。そして、フロリダにできたディズニーランドに行くことを夢見る。
また、脱線してドルトン・トランボって誰?
「ローマの休日(1953)」は
観ましたよ。でもまぁ有名な真実の口でしたっけ、それ以外あんまり思い出せないですけど。
監督はウィリアム・ワイラーです。
2人で原付に乗って。
そうですそうです。あの映画でちょっとびっくりしたのが、映画がスカートの中から始まる。カメラが足元から行くのかって。
(実はスカートの中の足元が映るのは、始まりではなく序盤)
あの脚本、ドルトン・トランボが名前を変えて書いたんです。(イアン・マクラレン・ハンター)
ドルトン・トランボって赤狩りで摘発されたことだけ知ってます。何かの映画に出てきた。
ドルトン・トランボっていう映画が何かありましたよね。(「トランボ最もハリウッドに嫌われた男(2015)」)それで赤狩りに遭っちゃって、あの時はいろんな人が、自分が逃れるために密告した。
トランボが映画界から追放されてしまう。赤狩りの時に書いた脚本をウィリアム・ワイラーが映画化したのが「ローマの休日」。
そうなんですね。
王女が1日だけ自由になると言う映画。
そう考えるとまた見方が変わってきますね。
ドルトン・トランボが映画界に公に復帰するのか「パピヨン(1973)」という映画。
それって脚本家としてですか(脚本にも参加)
出演で。スティーヴ・マックイーンとダスティン・ホフマンが連れていかれるじゃないですか。最初に島(南米ギアナ)へ行く前にみんな集められた時に所長役で出てくるのがトランボ。そこで復活する。
俳優さんとしても活動されてたんですか?
起用ですよね。パンフレットに書いてたんですけどね。。あーこういう人がいるんやって。
でもドルトン・トランボの小説を読んでたんですよ。「ジョニーは戦場へ行った(1971)」日本で唯一出ている小説じゃないかな。
なかなか強烈な。
あれこそ本当に芋虫状態というかね。
ローマの休日
アン王女(オードリー・ヘプバーン)は、最後の滞在国であるイタリアのローマで密かに城を抜けだし、アメリカ人新聞記者のジョー・ブラッドレー(グレゴリー・ペック)と出会う。新人ヘプバーンは、1953年のアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞し脚本のイアン・マクレラン・ハンター(ドルトン・トランボ)が「最優秀原案賞」を受賞。
トランボ最もハリウッドに嫌われた男
ダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)は、アメリカ共産党で、マッカーシズム旋風の赤狩りにより、アメリカ映画界から追放された。しかし、アメリカ合衆国連邦政府と映画製作会社に立ち向かっていく。
パピヨン
フランクリン・J・シャフナー監督。原作はアンリ・シャリエールの同名自伝小説。終身刑の判決を受けたパピヨン(スティーブ・マックイーン)は、南米ギアナのデビルズ島に収監。脱獄を決意し、同囚のドガ(ダスティン・ホフマン)と手を組む。
ジョニーは戦場へ行った
ドルトン・トランボが原作・脚本・監督。ベトナム戦争中に映画化。第一次世界大戦へ出征したジョー・ボーナム -(ティモシー・ボトムズ)は被爆し、視覚、嗅覚、音声、聴覚を失い、両腕、両脚を切断される。