タイムスタンプ
Time Stamp
なぜ、タイムスタンプ が必要か?
電子文書は紙文書と違って複製が簡単にできます。
また、痕跡を残さず簡単に改ざんできるという性質を持っています。
電子文書に証拠能力を持たせるためには、「タイムスタンプ」が必要です。
「タイムスタンプ」には、重要な役割があります。
タイムスタンプ の役割
- 存在証明
- タイムスタンプの時刻に、その文書が存在していること。
- 非改ざん証明
- タイムスタンプの時刻以降、その文書が改ざんされていないこと。
タイムスタンプは、公平な第三者機関(TSA:Time Stamp Authority)「タイムスタンプ認証局」から提供されます。
タイムスタンプが必要となる文書
- 知財関連電子文書
- 特許公開を行うと競合企業に開発状況が明かされます。 最近の知的財産を守る方法は、情報流出を避けるために、全てを特許取得にしないで、コア技術やノウハウだけは「機密情報」として隠します。 後日、権利所在が曖昧にならないようにするために「創案日時」の特定ができる「タイムスタンプ」を利用します。
- 国税関係書類
- 1998 年に施行された「電子帳簿保存法」により、「紙」の保存が義務付けられていた国税関係帳簿書類の全部または一部を「電子データ」で保存できるようになりました。 電子取引を行った場合は、その取引情報にかかわる電磁的記録の保存が義務付けられています。 「入力日の特定」と「改ざん検知」という真実性の確保を目的としてタイムスタンプが必須です。
- 医療電子カルテ
- 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」により、“法律で定められた記名・押印が必要な文書”を電子的に作る際、または、診療記録等をスキャナで電子化して保存する場合にタイムスタンプが求められています。
タイムスタンプの仕組み
利用者は文書からハッシュ値を算出して、契約しているタイムスタンプ局に提出し、タイムスタンプトークンの生成を依頼します。タイムスタンプトークンを受領したら、Acrobat(タイムスタンプサーバー)などで文書に付与します。
※2:ハッシュ値:ドキュメントから一定長のデータに要約するための関数をハッシュ関数。関数を通して出力される値が、「ハッシュ値」。
一方向関数であるため、生成データから原文を推定することは不可能。
ハッシュ値を比較し認証と完全性検査を行う。
一方向関数であるため、生成データから原文を推定することは不可能。
ハッシュ値を比較し認証と完全性検査を行う。
電子文書を長期化する方法
電子証明書の有効期間
- 電子署名だけの場合は、電子証明書の有効期間は、通常3年以下です。
- 電子署名にタイムスタンプを組み合わせた場合は、タイムスタンプの検証期間は10年間です。
- 長期署名の場合は、タイムスタンプの有効期間終了前に、タイムスタンプを付与することにより、署名検証期間を10年ごとに無制限で追加できます。
文書の種類 | 保存期間 |
公的許認可 | 30年 |
商業帳票 | 10年 |
PL法関連 | 10年 |
契約書の控え | 7年 |
当社のサービス内容
- ①準備
- ページ数および順番、紙折れ、しわ・汚れその他の付着物がない事などの確認、クリップ/ステープル(ホチキス)の除去などを準備作業として実施
- ②スキャナーでスキャニング
- スキャナーでスキャニングし、紙文書を電子化文書に変換
- ③電子化文書の品質と紙原本との同一性の確認
- スキャニングする紙文書上の文字が確実に読めることを確認。ページの欠損などがないこと、修正などの痕跡が判別できるように変換されたことを確認
- ④電子化作業者の電子署名
- 紙と電子化文書の内容を比較して確認したことを担保するために電子署名を付与。 (電子化作業者の電子署名は内容の真実性の保証でなく、紙文書と電子化文書をつき合せて間違いなく変換された事やページなどがそろっていること等の保証)
- ⑤電子化責任者による確認
電子化責任者は電子化文書の品質、ページ枚数・順番などが正しいことを確認
- ⑥電子化責任者の承認
- 電子化文書の内容に間違いが無い事を保証するために電子署名の付与
- ⑦タイムスタンプの付与
- タイムスタンプを付与。タイムスタンプ付与直後にタイムスタンプトークンに含まれる時刻と利用者の時刻に大幅な差がないことを必要に応じて検証
当社では、紙文書をスキャナーで取り込み、電子署名、タイムスタンプ付与を承ります。